みなさん、”Camino de Santiago”って聞いたことはありますか?
“camino”は「道」という意味で、直訳は「サンティアゴの道」。中世より受け継がれてきた、聖地サンティアゴ・デ・コンポステーラを目指す巡礼路のことです。
今回は、カミノ・デ・サンティアゴの魅力をお伝えします。
レッスンの内容
カミノ・デ・サンティアゴ
カミノ・デ・サンティアゴって何?
スペイン国内だけでなく、フランスやポルトガルを出発点とした複数の巡礼路が存在します。
ピレネー山脈から歩く場合、その道のりは約800km。巡礼路には巡礼のシンボルであるホタテ貝のマークがついた標識があり、巡礼者を導いてくれます。
1日20~30km歩いても1ヶ月以上はかかる道のりなので、ゴール地点に到達したときの達成感はひとしお。
徒歩もしくは馬で100km以上、自転車で200km以上を達成すると、サンティアゴ・デ・コンポステーラにある巡礼路のオフィスにてCompostelano(巡礼証明書)がもらえます。
起源
巡礼の起源は、一つの伝説にあります。
1世紀にキリスト12使徒の1人である聖ヤコブ(スペイン語ではサンティアゴ)がエルサレムで殉教した後、彼の遺骸はスペインへ運ばれましたが、その後墓の存在は忘れられてしまいました。
しかし時を経た9世紀、とある羊飼いが、奇跡的にスペイン北西部ガリシアにあるサンティアゴ・コンポステーラにて聖ヤコブの墓を発見します。
この話はヨーロッパ各地に広まり、ヨーロッパ中から多くの巡礼者がこの地を目指すことになりました。
その後1000年以上が経過した今でも巡礼者の数は絶えることなく、2013年には200万人を超える人々が巡礼路をたどって聖地を目指しました。
旅のお供に…
旅のお供に欠かせないのが、ホタテ貝と、水筒代わりのひょうたん、そして杖。これら3つのアイテムは、現代のサンティアゴ巡礼者のシンボルとなっています。
巡礼路には、ナップザックにホタテ貝とひょうたんをぶらさげて、杖を片手に雄大な道を歩む人々の姿を目にすることができます。
巡礼中は…
巡礼中の大きな助けとなるのが、 Albergue(巡礼宿)。
Credencial(巡礼者であるという証明書)があれば、巡礼路上にある巡礼宿に無料もしくは数ユーロで宿泊することができます。
Albergueでは同じく巡礼路を歩む世界中の人々と知り合うことができ、素晴らしい思い出の一つとなるでしょう。
最終目的地、サンティアゴ・デ・コンポステーラ
それぞれの思いを抱えながら、各地から果てしない道のりをたどってきた人々がたどり着く目的地は一つ、サンティアゴ・デ・コンポステーラ大聖堂です。
大聖堂の前では、到着した喜びに歓喜する人々や、涙を流す人々の姿が見られます。大聖堂では、毎日午後に巡礼者のためのミサが行われています。
おわりに
いかがでしたか?広大な自然の中、何人もの人々が踏みしめてきた道を辿る巡礼路の旅。
多くの出会いと別れがあり、かけがえのない体験ができることでしょう。