ラテンアメリカで失敗しない!現地の食事から交通マナーまで

    1. ラテンアメリカと文化

    国が変わると習慣も変わりますよね。ラテンアメリカを訪れる前にいくつかのマナーを知っておくと、行ったときに戸惑ったり恥ずかしい思いをしなくてすみます。

    今回はそのうちの幾つかを見てみましょう。

    ラテンアメリカで失敗しない!現地の食事から交通マナーまで

    ラテンアメリカの食事マナー

    “いただきます”は言うの?

    日本では食べる前のマナーとして「いただきます」が当たり前ですが、ラテンアメリカではいただきますに相当する言葉はありません。

    国によっては”buen provecho“、意味としては「食べたるものがあなたの身体のためになりますように」という言葉を、食事中や食事後に使います。

    例えば、食事が終わって席を立つときに”buen provecho“、食事中の人に対して”buen provecho“や”que aprovecheé(食事楽しんでくださいね)などの言葉をかけることができます。

    屋台などで食べている時にそういう声をかけられることもあるので、そんな時は”Gracias“と返しましょう。

    食事前のマナー

    スペインでテーブルを囲んで夕食を食べる人々のグループ。

    例えば誰かのお宅に食事に呼ばれた場合、家庭によってはお祈りを習慣にしているところがあります。

    キリスト教が深く根ざしているため、小さいころからの教育として、食事の前に家族で机を囲んでお祈りといった感じです。

    祈りの最後に”Amén“と言って終わります。ちなみに意味は「そうなりますように」です。

    “ごちそうさま”に相当する言葉は?

    正確にごちそうさまを意味するスペイン語はなく、食事後は作ってくれた人に対して”Gracias“と言います。席を立つ前にこれを言わないと、マナーのなってない人と思われますので注意しましょう。

    人としてのマナーとして、いつも感謝を表すことを忘れないようにしましょうね。

    国によっての例外

    キーワード「スペイン」(スペイン)を含む南アメリカの地図の拡大図。

    例えばチリでは、食事中の人に”buen provecho“というのは失礼とされています。自分が食べ終わったときに言うのがマナーということです。

    他のラテンアメリカの国で、もし自分が食事中に声をかけられたら、口に食べ物が入っている場合はジェスチャーのみでありがとうの気持ちを表しましょう。

    どこの国でも、口に食べ物が入ったまま話すのはタブーです。

    ちなみにコロンビアでは、誰かが食事中のところにやって来たとき”hay para todos“(みんなの分があるよ)と言う習慣があります。

    実際に食事があってもなくてもそういう習慣、ラテンアメリカの陽気な気質がよく表れていますね。

    レストランなどで食事をするとき、どうしてもお腹いっぱいで食べきれないことがありますよね。そんな時も心配しないでください。

    ラテンアメリカの大抵のレストランでは、残った分を持ち帰ることができます。”Para llevar, por favor.“というと、容器に入れてくれるか容器を持ってきてくれます。

    せっかくお金を払った美味しいごはん、最後まで楽しみたいですよね。ちょっとしたマナーですが、随分と食事が楽しくなりますよ。

    ラテンアメリカの交通マナー

    旅行に行くとどうしても移動手段が必要になってくるもの。中にはレンタカーを借りて自分で運転して旅したいと思う方もいるでしょう。

    今回は、知っておくべきラテンアメリカでの交通マナーを見ていきましょう。

    日本の常識は捨てること

    なんて大袈裟な!と思うかもしれませんが、日本の交通マナーの常識はラテンアメリカでは通用しません。

    もちろん法律も標識もあるのですが、ほとんど守られていないのが実情です。

    運転技術の教習所もほとんど普及していないので、大抵の人は誰かに運転の仕方を教えてもらって、お金を払って免許を取りにいくといった形です。

    ということで、14歳くらいの子供が運転していることもありますので、ビックリしないでくださいね。

    車の場合

    車を見ている男性のスペインの漫画。

    右側通行左側ハンドルというのはご存知の通りです。ほとんどの車は、標識表示以上のスピードで走っています。

    どんな車線にいるかに関わりなく、追い越しや割込み、車線変更も日常茶飯事。

    日本だと「譲る心を大切に」という精神で運転しましょうと教えられますが、ラテンアメリカでは譲っているといっこうに前進できません。

    他にもクラクションの使い方。日本だと、危険を知らせるためや、譲ってもらってありがとうという時に使います。

    しかしラテンアメリカでは”あおる”ために使うことがほとんどといっても過言ではありません。交通渋滞のイライラだったり、相手を威嚇したりと、クラクションが鳴りやみません。

    応じるとそのまま大喧嘩になることもありますので、クラクションは気にしないようにしましょう。

    バスの場合

    Ana: ¿Dónde está la parada de autobus? Quiero ir al supermercado.

    バス停はどこですか?スーパーマーケットに行きたいんだけど。

    Laura: Toma el bus en la gasolinera que está en la esquina. Dile a ayudante que te baje en frente del supermercado.

    角にあるガソリンスタンドから乗れますよ。アユダンテにスーパーの前でおろしてって言ったらいいですよ。

    Ana: ¿A qué hora sale?

    何時に出ますか?

    Laura: No sé exactamente. Supongo que hay cada 15minutos.

    正確にはわからないけど、たぶん15分おきにあると思います。

    Ana: Bueno, muchas gracias.

    わかりました、ありがとう。

    スペインの道端にトロリーが駐車されている。

    AnaLaura の会話からもわかるように、大きな都市でない限りバス停というバス停はありませんし、正確な時刻表もありません。

    タクシーのように手を挙げるとどこからでも乗れ、基本的に運転手かアユダンテ(荷物や運賃徴収をする手伝いの人)に言うと、どこでもおろしてもらえます。

    運賃表記はないので、予め誰かに聞いて小銭を用意しておきましょう(そうしないとぼったくられることもあります)。

    バスに物売りが乗ってくるのも普通です。時には一人一人に物品を渡してくる売り手もいますが、買わずに返して大丈夫なのでご心配なく。

    またおしゃべりが聞こえてきたり携帯電話で話している人もいますが、これもマナー違反ではありません。自由ですよね。

    “日本人”として見るとストレスが溜まることばかりですが、日本の常識をすっかり捨てると、陽気なラテンの空気を意外と楽しめるものです。

    安全には十分気を付けて、旅を満喫してくださいね。

    ラテンアメリカでのマナーの常識

    食事、交通面でのマナーを見てきましたが、今回は一般の生活での常識についてみてみたいと思います。これを知っておくと、滞在時に驚かなくて済みますよ。

    挨拶の時

    どの文化でもやはり挨拶は一番大事ですよね。ラテンアメリカも例外ではありません。日本では言葉やお辞儀だけですが、ラテンアメリカはハグやキスも挨拶に含まれます。

    挨拶のフレーズは皆さんご存知の ¿Cómo está(s)? ですが、これには「元気ですか?」以上の意味合いが含まれます。

    日本では「元気ですか?」と会話の始めに尋ねる習慣がないので、ちょっと戸惑うかもしれませんが、スペイン語の ¿Cómo está(s)? には、相手のことを知りたいという関心が表れています。

    つまりこのフレーズは、会話の糸口として使われるのです。Bien.と答えて会話を終わらせてしまいがちですが、仕事のことや家族のことなどどんどん尋ねて、会話を盛り上げていきましょう。

    スペインで吹き出しを持つ人々のグループ。

    日本では他人のプライベートに首を突っ込まないのが常識ですが、ラテンアメリカは人のことも自分のこともおしゃべりするのが大好きです。

    私生活など色んなことを聞いてきますが、悪気はないので気にしないでくださいね。

    おしゃべりが大好きという点で、ラテンアメリカでは田舎に行けば行くほど道行く人に挨拶をするのが習慣です。

    知らない人に話しかける、何かの待ち時間で偶然一緒になった人と会話する、バスや電車で隣になった人と話すといったことにも何の抵抗もありません。

    時間に対する感覚

    日本の沖縄時間のようなものがラテンアメリカにも存在します。時間厳守、5分前行動など、小さいころから叩き込まれた”常識”は通用しません。

    約束に遅れてくるのは当然、会議やミーティングなどの大事な集まりも、なかなか時間通りには始まりません。お役所や銀行などのオフィスも、9時始業とあるのにシャッターが開くのは10分後くらいです。

    バスや交通機関の分刻みの時刻表も存在せず、15分おき、30分おきなど大雑把に決められているだけです。

    これも一つの”文化”なので、彼らは時間に遅れても謝ったり申し訳なく感じたりといったことはありません。日本人とのビジネスなどになるとちょっと大変ですよね。

    ラテンアメリカ人は時間や何かの型ではなく、人と人の直接の関係を重視します。誰かと約束するときには、この文化を考慮に入れるようにしましょう。

    会話の時

    2 人のアフリカ系アメリカ人の子供は、白い背景で隔離の親指をあきらめます。

    スペイン語は語彙や表現力が豊かということで知られていますが、それに一躍かっているのが顔の表情とジェスチャーです。

    日本人にとっては大袈裟とも思えるほどですが、会話を分かりやすく盛り上げるのにこのジェスチャーが大事なのです。例えば大きさ、距離、量などを伝えたいとき、必ず手でそれを表します。

    他にも「やってしまった!(失敗)」とか「急いで!」といった言葉にも特定のジェスチャーがあり、言葉がなくても動作だけで何を伝えたいかわかります。

    おわりに

    今日は3つのマナーを見てみましたが、いかがでしたか?これを知っていると、コミュニケーションがスムーズにいき、誤解を防ぐことができます。

    ラテンアメリカを訪れる際は、ぜひ復習してみてくださいね。

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