「どうぞよろしくお願いします」日本語の会話では頻繁に使う、この挨拶。スペイン語ではどう表現するのでしょうか?実は、直訳できるフレーズはスペイン語にはありません。
ではどのように気持ちを伝えたら良いのか、会話から見ていきましょう。
レッスンの内容
どうぞよろしく
会話
Tomomi:Hola, soy Tomomi, de Japón. Encantada.
初めまして。日本から来たトモミです。
Javier:Encantado. Yo soy Javier. Hiroshi me ha hablado de ti. Me ha pedido que te guíe por Barcelona.
初めまして、私はハビエルです。ヒロシから話は聞いていますよ。トモミさんにバルセロナの街を案内してほしいと頼まれて。
Tomomi:Sí, es que es la primera vez que viajo sola y me siento un poco insegura.
初めての一人旅なもので、少し不安で。
Se lo dije a Hiroshi y me habló de ti. Gracias por tomarte la molestia.
それでヒロシさんに相談したらハビエルさんを紹介してもらったんです。 お忙しいところ、ありがとうございます。
Javier: ¿Qué tal está Hiroshi en Japón?
ヒロシは日本で元気にしていますか?
Tomomi:Bien, aunque ha empezado un trabajo nuevo y está bastante ocupado.
はい、ヒロシさんは最近新しい仕事を始めて忙しそうです。
Javier:¡Ah! ¿Sí? Dale recuerdos de mi parte cuando vuelvas a Japón.
そうですか。日本に戻ったら、ヒロシによろしく伝えておいてください。
Tomomi:Sí, se los daré.
はい、わかりました。
Javier:Bueno, ¿nos vamos?
では、さっそく行きましょうか。
Tomomi: Sí. ¡Gracias!
はい、どうぞよろしくお願いします。
Javier:Para empezar, ¿vamos a ver la Sagrada Familia?
まずはサクラダ・ファミリアから見ますか?
Tomomi:Vale. También quiero ir a ver el Parque Güell y la Casa Batlló. Aparte de eso, podemos ir a donde tú me recomiendes.
そうですね。あと、グエル公園とカサ・パトリョは見に行きたいのですが、そのほかはハビエルさんにおまかせします。
ここに注目!
Dale recuerdos de mi parte.
誰かに「よろしく」と伝える時には「dar + 〜(誰かに)+ recuerdos」と言います。この会話では「彼に」を表す間接目的語「le」が dar の命令形と一緒になり「Dale」となっています。
この時「ヒロシさんに」という名前を付け加える場合は「Dale recuerdos a Hiroshi」となります。次に続く「de mi parte」は「私から」という意味です。
¡Gracias!
この会話のようなシチュエーションでは日本語なら最後に「よろしくお願いします」と言いたいところですよね。でもスペイン語ではそれに該当するフレーズがないため、トモミさんはひとこと「¡Gracias!」と言っています。
言葉足らずのように感じるかもしれませんが、これだけも気持ちはしっかり伝わるはずです!
シーン別、スペイン語の「よろしくお願いします」
Encantado / -a.
Mucho gusto.
初めて会った人に対する「よろしくお願いします」の挨拶。これは定番のひとことですね。
(自分が)女性なら Encantada、男性なら Encantado。Mucho gusto は男性でも女性でも変化はなく同じ言葉になります。
Gracias de antemano.
仕事などでこれからお世話になる時の「よろしくお願いします」。antemano は「前もって」という意味で、「先にお礼を申し上げます」というフレーズです。
Dale recuerdos a ◯◯ de mi parte.
誰かに「よろしく」の気持ちを伝えてもらう時の表現です。同じ意味で「Saluda a ◯◯ de mi parte.」という言い方もできます。
おわりに
仕事などで何かを頼む場合は、具体的に「〜をしてください」とストレートに伝えることが「よろしくお願いしますね」という意味になることもあります。
また、特別な単語を使わなくても「Gracias」のひとことで「よろしく」という思いを伝えることもできます。日本語の「よろしくお願いします」にもさまざまな意味が含まれていますよね。
日常会話にもビジネスにも使えて便利ですが、スペイン語では同様のオールマイティな言葉がないため、シーンによって表現を変えて伝えていきましょう。