一概にスペイン語といっても、スペインのスペイン語とラテンアメリカのスペイン語では、表現の仕方がだいぶ違ってくるのをご存知ですか?
今日はラテンアメリカならではのスペイン語慣用表現を身に着け、感情を表せるようになりましょう。
レッスンの内容
親しい友人間の会話
Carlos: ¡Hola cuate! ¿Qué onda?
やあ君!調子どう?
David: Muy bien. Mira lo que conseguí ayer, está padre. ¿No crees?
バッチリさ。昨日買ったこれ見てよ、すごいだろ?
Carlos: Ándale. ¿Cuánto te costó?
わお!すごいね。幾らしたの?
David: 200pesos, bien barrato.
200ペソさ。すごく安かったんだ。
Carlos: ¿A poco? Ay, te hubiera encargado lo mismo yo también.
嘘だろ?僕も同じのを頼んどけばよかったよ。
ポイント
とても親しい間柄の Carlos と David の会話です。一つずつ見ていきましょう。
cuate
親しい間柄の友人(特に男性同士)が使う表現です。
日本語でいう〝お前″みたいな意味になりますね。ラテンアメリカでは、親しい間柄になると本当家族のような信頼関係があっという間に築けてしまうものです。
¿Qué onda?
正しいスペイン語でいう ¿Qué tal? と同じ意味ですが、これもまた親しい友人同士で使う表現です。
気さくな感じで声をかけるときに使います。フォーマルな場合には決して使いませんのでご注意を。
Padre
普通に辞書で調べると〝父、父親″などの意味しか出てきませんが、ラテンアメリカではこの言葉を〝すごい、すてき″などの意味で使います。
「¡Que padre! なんてすごいんだ!」といった感嘆表現がよく用いられます。
Ándale
会話の相づちによく使われる表現です。〝そうそう″〝その通り″といった感じで相手を肯定するときに使います。
元の andar には歩くという意味があり〝やっちゃいなよ″といった行動を促す時にも使える言葉です。
A poco
〝噓でしょ?″〝信じられない!″などの驚きを表現するときに使います。
特にメキシコ発祥の表現で、この言葉を使っている人を見たら間違いなくメキシコの人だ!と思って間違いないくらいです。
ラテンアメリカのスペイン語
日本語とスペイン語の大きな違いは、なんといっても表現力が豊かなところです。
特にラテンアメリカに関しては陽気で明るいというイメージを持っている方が多いと思いますが、それを体や表情や言葉で表現するところに魅力があります。
例えば日本語では〝すごい″の一言ですませてしまうところを、スペイン語では何通りもの言葉で表現でき、なおかつそれぞれの言葉が微妙なニュアンスの違いを含んでいます。
なるほど、ラテンアメリカの人が表現力豊かな秘密はそこにもありそうですね。