スペイン語で推測や可能性を表すには、さまざまな方法があります。文書に付け加えるだけで「〜だろう」「〜だと思う」という意味になる単語については、前回の単語編でご紹介しました。
今回は、動詞の活用による推測表現を学んでみましょう。
レッスンの内容
何があったの!?
Diálogo(会話)
夕方のスペイン語クラス。いつも必ず出席しているロサさんの姿が今日は見えません。
John:¡Qué raro que no venga Rosa! ¿Verdad?
ロサが授業に来ないなんて、珍しいね。
Emi:¿Le habrá pasado algo?
何かあったのかしら?
Elisa:Pero entonces nos avisaría.
だったら連絡してくると思うんだけど。
Emi:Estará enferma.
具合が悪いのかもしれない。
John: Quizás solo haya salido con sus amigos.
友達と遊びに出かけただけかもよ。
Emi:¿No habrá tenido un accidente?
事故にあったってことはないよね?
Elisa:No creo. Seguro que está bien.
いや、きっと大丈夫だよ。
Emi:Ah, tenía un mensaje de Rosa. Dice que ayer fue a esquiar y se cayó. Hoy no se puede mover, así que no viene a clase de español.
あっ、ロサからメッセージが届いてた!「昨日スキーに行ったら転びまくって。動けないからスペイン語のクラスは休みます」だって!
ここに注目!
Estará enferma.
具合が悪いのかも。
この会話では、今、ロサさんがどうしているのかという現在の状態をクラスメートたちが想像しています。
未来について語っているわけでないのですが、動詞が未来形になっていることがわかりますか?
estará は、estar の未来形です。このように、未来形を使うことで、「〜だろう」「〜なのでは」という推量を表すことができます。
「可能・推測」を表す文章
未来形で予測表現
Miguel está de mal humor porque estará cansado.
ミゲルがイライラしているのは、疲れているからだろう。
Últimamente Ana no viene al gimnasio. Tendrá mucho trabajo.
最近アナはジムに来ない。たぶん仕事が忙しいのだろう
質問の答えとしても使えます。
A:¿Cuántos bombones hay en cada caja?
チョコレートは箱にいくつ入っていますか?
B:Habrá unos diez bombones.
10個くらい入っているでしょう。
接続法で可能性の低めの予測表現
a) Quizás ha salido con unos amigos.
b) Quizás haya salido con unos amigos.
上の2つはいずれも、「彼女は友達と出かけたのだろう」という推量の文です。ですが、a)は現在形、b)は接続法になっています。
a)は、友達と出かけるという話を聞いたことがあるなど、ある程度確率が高い場合、
b)は、根拠はないけれどそうなのではないかと思うという、確率が低めの場合。
動詞の活用によって、確率の程度を読み取ることができます。
María tiene mala cara.Quizás esté enferma.
マリアは顔色が悪い。たぶん病気なのだろう。
El restaurante está cerrado. Quizás no abra los domingos.
レストランは閉まっています。おそらく日曜日は休業しているのでしょう。
まとめ
いかがでしたか?このように動詞の変化によって推量を表すことができます。
スペイン語は動詞の活用形が多くて難しいですよね。未来形や接続法は特に、使いこなすまで時間がかかることでしょう。
上達までは道のりが長く感じるかもしれませんが、諦めないで!まずは、こうした表現があることだけでも知って、
ヒアリングの際に会話の意味を理解できるようにしてください。